バザー

毎学期おなじみのバザーが開かれました。休憩時間になると、バザー会場は学生も教師も入り交じって、まさに黒山の人だかり。上級の学生ともなると、担当の人に「こんなものはありますか」と、自分のほしいものを直接手に入れようとしています。私のクラスは、ちょうど今日の漢字に「掘」があったので、「掘り出し物」ということばを教えました。バザーで掘り出し物を見つけてくださいと、少々宣伝もしました。
その私のクラス、先週行った今学期初めての文法テストの結果が散々でした。クラスの半数以上が再試対象になってしまったので、今日はそのフィードバックに時間を割きました。新しいレベルのテストに慣れていなかったこともあるでしょうが、やはり、油断もあったと思います。動詞の使い方や文の内容を厳しくチェックしたら、細かい減点がたくさん出てきて、いつの間にか合格点を割ってしまった、というパターンが目立ちました。こういうことを厳しく言っていかないと、本当の実力、日本人らしい日本語が身につきません。この壁を乗り越えていくことが必須なのです。
バザーの担当者に直接交渉していた学生は、そういう壁を乗り越えた学生です。臨機応変に使える日本語が身についている証拠です。ここまで言葉ができれば、外国で暮らすのがさぞ楽しいことでしょう。私にはそういう外国語がないので、そんな学生がとてもうらやましく思えると同時に、尊敬もしています。

金原 宏

Posted by KCP

2010/10/27 00:00 2010/10/27 00:00
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体調管理

今日は予報どおり、冷たい雨が降りました。体調を崩している学生も多く、私のクラスは5人欠席でした。出てきてもマスクをしている学生もいて、風邪が流行りだしているようです。私も、少し熱っぽいので、今日は無理をしないつもりです。1日無理をして3日使い物にならなかったら、何の意味もありませんから。
学生を見ていて気になるのは、ハンカチを持とうとしないことです。つい先日も、読解の教科書に、「ハンカチ1枚を持つ程度の軽い気持ちで…」という部分が心情的に理解できないというので、少々驚きました。日本人は幼稚園のころからハンカチを持つことをがっちりしつけられます。小学校では持ち物検査があって、ハンカチを持っていないと×がついて、×がある程度以上たまると罰則が待っていました。そんなわけで、大人は誰でもハンカチを持ち、トイレに行って手を洗ったりしたときにそれで拭きます。学生たちはそもそもトイレで手を洗わなかったり、手を洗っても自然乾燥でごまかしたりというようです。風邪のばい菌は手につきやすく、手についたばい菌は、これでは、落とせません。その手で物をつかんで食べたら、ばい菌が体内に一直線に入っていくわけです。
受験生なら、もう少し体調管理に気をつけて、せめてこの時期だけでもハンカチを持ってもらいたいものです。ハンカチ1枚でベストの体調で試験に臨め、合格が勝ち取れるなら、安いもんじゃありませんか。

金原 宏

Posted by KCP

2010/10/26 00:00 2010/10/26 00:00
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ヒート

今朝、電車でシートに座ると、お尻の下が暖かいではありませんか。今シーズン初めてのヒーターでした。今日から私も裏地のついた秋冬物のスーツを着始めましたから、ちょうど時期を同じくして電車も冬バージョンになったわけです。
ひと月ほど前までは真夏日なんていっていたのに、あっと言う間に冬支度です。電車に暖房が入るのは平年並みなのかもしれませんが、今年は夏が長く厳しかっただけに、季節の進行が早く感じられます。気がつけば夕方5時はもう薄暗く、学生の中にはマフラーをしているものさえいます。明日は北日本に寒波が訪れ、あさっては北海道では平地でも雪が降るとか。東京でも、最低気温が10℃を切るかもしれないという予報が出ています。コートの季節がすぐそこまで迫っています。
受験シーズンは今がたけなわといったところで、大学を受験したとか結果が出たとかいう情報が届いてきています。残念ながらいい結果ばかりではありませんが、学生たちが全力を出した結果ですから、きちんと評価して、次につなげてあげたいです。出願準備をしている学生には、抜け落ちがないように、そして、いい結果につながるように面接練習などしていかねばなりません。学生も教師もこれからが胸突き八丁です。気温は下がっていきますが、受験はヒートアップしていきます。

金原 宏

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2010/10/25 00:00 2010/10/25 00:00
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特別講座

今学期も、月曜日から特別講座が始まっています。今学期から新たに始まった講座の1つに、ペン習字があります。筆と墨を使って書く書道の講座は、もうだいぶ長い期間やっていますが、それよりも日常的というか実用的というか、お世話になる機会の多いペン習字は今までありませんでした。講師は、KCPで一番きれいで読みやすい字を書くと評判のF先生。
今日は初回で、O先生を含め、10名ほどが参加しました。悪筆の教師も参加大歓迎ということで、私も参加したかったのですが、今日は特別講座の時間帯に仕事が入ってしまい、参加できませんでした。週に1日でF先生の域に達するのは無理かもしれませんが、せめてその足元ぐらいには及びたいところです。来週から時間の許す限り、参加しようと企んでいます。教師も学生と机を並べて教わる側に立つ特別講座も、また面白いのではないでしょうか。
私の板書を見て、学生が目を凝らしたり首を傾げたりすると、つい下手に出てしまい、「ごめんなさい、読めなかった? 今書き直すね」とかいって、丁寧に書き直すことがよくあります。上級の学生には「普通の日本人の字はこれくらい汚いんだ」と、開き直ってしまっていますが、初級のクラスではそうもいきません。学生にきちんと読んでもらえるだろうかと気をもみながら板書しています。そういう心配をせずに板書ができたらどんなにいいだろうと、よく思います。
来週こそは、F先生の特別講座に参加して、初めの一歩を踏み出したいです。

金原 宏

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2010/10/20 00:00 2010/10/20 00:00
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今学期の私のクラス

新学期が始まって1週間、各クラスとも次第に落ち着いてきて、それとともに、学生の本性も見えてき始めました。猫を被っていた学生が仮面を脱ぎ捨て、良くも悪くも本領を発揮するようになるのが、毎学期、この時期です。休み癖のある学生が、新学期の緊張が解けて休みだすのもこの時期ならば、リーダーの素養のある学生がその力を発揮し、クラスを引っ張る形が見えてくるのもこの時期です。
今学期は、11月5日に立川の昭和記念講演で秋の学校行事を開く予定で、クラスごとにその趣向を考えている最中です。そういうときに、リーダー格の学生がきちっとクラスを仕切る形ができていると、そのクラスの教師はとても楽だし、できていないと、教師があれこれ気を回さねばならず、何かと大変です。前の学期の先生からの引継ぎを参考にして、どの学生がクラスを引っ張るか目星をつけて、その学生にそれとなく水を向けてクラスをまとめさせる、そういう仕事を教師はしていきます。
学校行事というと、とかく出たがらない学生がいます。そんな学生の心を開くのも、教師よりはリーダーであることが多いです。友人からの一言は、大人の百万言より有効なのです。このような学生同士のつながりが縦横に張り巡らされると、そのクラスは結束が強く、授業もうまく進むものです。当然、学習効果も上がり、学生たちから見ると「いいクラス」「思い出深いクラス」となって、次の学期のクラスが解体されても、クラスメート間のつながりは温存されます。
学校としては、そんなクラスをいくつ作れるかが、いい学校づくりのキーポイントになります。学期前のクラス分けのときには、どのクラスもそういうクラスになるように、さんざん頭を悩ませるのですが、残念ながら、そううまくはいかないこともしばしばです。今学期の私のクラスはどうなるのでしょうか。楽しみでもあり、恐くもあり…。

金原 宏

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2010/10/18 00:00 2010/10/18 00:00
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相槌

今日の私のクラスは、会話の授業がありました。相槌を打ちながら相手の話を聞く練習です。相槌は、日本人は実に自然に打ち、相手が打ってくれないと話をうまく進めることができなくなることさえあります。私は、うちにかかって来るセールス電話には、一切相槌を打ちません。そうすると、向こうが不安になって、向こうのほうから電話を切ってしまうこともあります。そのぐらい日本人と相槌は切っても切れない縁があるのですが、学生にしてみると、最も苦手とする分野です。学生との会話がギクシャクするのは、相槌を上手に打ってくれないからという面が多分にあります。
今日も、実に不自然な相槌の会話が行われました。イントネーションの不自然さはまだ見逃してあげられますが、相槌のひどさにはひと言も二言もいいたくなります。今日のクラスは中級後半でしたが、そのくらいになると、授業では教師が質問して学生が答える、というパターンが多くなります。そうすると、授業の中で学生が相槌を打つチャンスというのは、それほどないのです。だから、学生が相槌が下手くそでもしかたがないとも言えます。
しかし、学校の外に出たら、そうも言っていられません。日本人の間では、ということは日本語においては、相槌も立派なコミュニケーションの一手段です。それが使えないとなると、いくら難しい単語や文法が使えても、上級や超級の日本語話者とはいいかねます。まずは学生たちに問題意識を持ってもらって、今学期全体をかけて、少しずつ改善させていかねばなりません。大きな宿題を出されてしまった今日の授業でした。

金原 宏

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2010/10/13 00:00 2010/10/13 00:00
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新学期

くもりがちながらも10月にしてはやや蒸し暑い1日でしたが、今日から新学期が始まりました。新しいクラスメート、新しい教科書、学生たちは気分も新たにスタートを切りました。
受験を控えた学生たちは、早速、新しいクラスの先生にいろいろと相談していました。書類の書き方を確認したり、志望理由書の手ほどきを受けたり、出願校を話し合ったり…。今学期が留学生の大学入試の山場ですから、1日たりともおろそかにはできません。
受験講座も、先学期からの続きなので、オリエンテーションなしで、最後の追い込みにかかります。本番の留学試験まで、1か月と2日。実戦的な問題をどんどん解いて、最後の1点の積み重ねができるように、土俵際で粘って高得点につなげられるように、学生の力を伸ばしていきます。
また、今学期は、日本語能力試験も待ち構えています。N1に臨む学生は、試験対策の授業が気になるようでした。こちらもまた、きわどい勝負に勝てるように、勝負強さや問題に対するカンなど、実力をより一層引き出す術を磨いていきます。
私のクラスに入った新入生のJさんは、上級のクラスということで、クラスのレベルが高すぎるのではないかと盛んに心配していました。授業後に感想を聞いたところ、不安はあるものの、能力試験のN1に合格するための勉強をしに来たのだから、上級でがんばるとのことでした。
これからの1、2か月は、誰にとっても苦しいところでしょうが、ここががんばりどころです。くじけてしまわずに自分の力を限界まで伸ばすことに挑戦し、よい結果を手にしてもらいたいです。

金原 宏

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2010/10/12 00:00 2010/10/12 00:00
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入学式挨拶(2010年10月8日)

皆さん、ご入学おめでとうございます。今学期も、多くの国から多くの学生が入学してきてくれたことをうれしく思います。
ちょうど2年前に入学した、ある学生の話をします。彼は入学早々、大きな問題を引き起こし、私たちから厳しく注意されました。進学したいと言いつつも勉強には身が入らず、彼を受け持ったどの先生に聞いても、いい話は全く出てきませんでした。厳しく対応すると反発して心を閉ざしてしまうし、優しく対応すると付け上がってくるし、私たちもさじを投げかけていました。しかし、あるときから、彼は急に教師の言うことを聞くようになりました。進学にも熱心に取り組むようになり、最後には志望校に合格し、卒業式にはお父さんを連れてきて私たちに紹介してくれるほど、心を開いてくれました。
何が彼をこれほどにまで変えたのか、卒業式の日に本人に聞いてみましたが、彼は笑って答えてはくれませんでした。しかし、KCPでの生活の中で、彼は自分を変える何かをつかんだ、一皮むけて大人になったことは確かです。それだけでもKCPでの留学は彼にとって有意義だったと思います。
今、ここにいる皆さんにも、そういう留学生活を送ってほしいと思っています。日本語が上達することも大切ですが、新しい自分を発見する、創り出すことにも目を向けてください。これからの皆さんの人生の基礎作りに、私たち教職員一同は全力を傾けて協力します。時には厳しいことも言いますが、それは皆さんの人生の基礎作りのためだと思ってください。
本日は、ご入学、本当におめでとうございます。

金原 宏

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2010/10/08 00:00 2010/10/08 00:00
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10月 1日

今週は受験の直前講座を開いていました。9時から12時15分までたっぷり時間を使って、普段の受験講座の時間ではできないことをし、実力の底上げを図ろうというのが趣旨です。学期休みで通常の日本語の授業はありませんが、普通の学生が休んでいる時に勉強してこそ、真の受験生と言えます。
私が担当している理科は、留学試験の過去問をしました。理科の解答時間は80分なので、いつもの60分枠では全部一気にはできないのです。80分にわたって理科の2科目の問題を解くというのがどういうことか、どんなペース配分をすれば2科目の問題に満遍なく目を通せるか、そういうことを実体験するのが主たる目的です。
最初の問題から解いていくと、苦手な問題に時間を使ってしまいがちです。1つの問題に使える時間はどのくらいなのか、マークシートを塗る時間だってバカになりませんから、その時間をいかに確保するのかなど、自分の実力を留学試験の答案用紙に反映させる術を身に付けていかなければ、受験には勝てません。最後の最後、合否を分ける1点を争うところは、ある意味、受験のテクニックが物を言う世界なのです。
それがいいか悪いかは別として、現実であることは確かです。それをわからせていくことも、教師としての重要な役割なのです。

金原 宏

Posted by KCP

2010/10/01 00:00 2010/10/01 00:00
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